県、県農林漁業担い手育成財団などは、岡山市の三徳園で「晴れの国おかやま就農セミナー&相談会」を開いた。県外からの就農や地域の担い手担当者を集めた対面相談は今年度初めてで、コロナ禍を受け研究を重ねてきたオンライン方式と同時展開。対面と遠隔を効果的に併用し新規就農者の確保に弾みをつけたい考えだ。
相談会は、県内9地域、オンラインのほか、総合、法人就職、有機農業、移住の窓口を設置。県や普及指導センターが参加者約50人の相談に応じた。瀬戸内市で就農を希望する東京都在住の女性には、露地野菜やブドウで研修を受け入れる産地を紹介し「産地を数多く訪れて先輩就農者と意見交換してほしい」と助言した。この他、研修制度や作目選択、出荷販売などの質問が目立った。
セミナーでは、北海道出身で総社もも生産組合の中原恵理さんが「モモ新規就農者の一考察」を主題に岡山県や桃を選択した理由や研修時の心構えを紹介し「産地の受入体制など自分に合う地域や作目を探すことが大切」と強調した。
担い手財団の石川直祐常務は「本県には全国に誇れる充実した研修制度がある。相談機能を強化して円滑な就農を後押ししたい」と話す。
新規就農研修生の後期募集は11月5日まで。この間、県内9地域で現地見学会を開く。